不動産所得の確定申告、まだ苦労してる?クラウド会計で確定申告を劇的にラクにしよう!

物件管理・運営

こんにちは!不動産投資をしている皆さん、確定申告の時期がやってきましたね。

「確定申告ってめんどくさい…」
「毎年エクセルで計算してるけど、もっと楽にならないの?」

こう思っている方も多いのではないでしょうか?

実は、僕も以前はエクセルを使って確定申告をしていましたが、記帳が大変で、提出前は何度も計算を見直すなど、しんどい作業を繰り返してました。

しかし、クラウド型の会計ソフト(以下、クラウド会計)を入れたことで、これらの作業から解放され、確定申告が劇的に楽になりました。

申告作業に丸一日かかっていたのが、30分程度になりましたし、面倒で溜め込んでいた日々の取引の仕訳処理も、スマホで都度さくっと行い、溜め込むこともなくなりました。

そこで今回は、クラウド会計を使ってどのように確定申告をラクにできるのか、実際の操作画面なども交えながら解説していきます。
※「マネーフォワード クラウド会計」を利用しているので、そちらをベースにお伝えします。


クラウド会計ソフトを使うと確定申告が圧倒的にラクになる!

確定申告に必要な作業

そもそもの話にはなりますが、確定申告の流れは、以下の3ステップに分かれます。

確定申告の流れ

1.日々の取引を記録する
2.決算書などの提出書類を作成する
3.申告手続きを行う

そして確定申告の種類ごとに必要な提出書類は以下の通りです。

青色申告(65万円控除)青色申告(55万円控除)青色申告(10万円控除)白色申告
確定申告書
決算書(または収支内訳書)
(収支内訳書)
収入の内訳
貸借対照表
減価償却計算書
複式簿記での記帳
e-Taxまたは優良な電子帳簿保存

確定申告の大変なポイント

そして確定申告の作業には、それぞれ以下のような手間が起きているのではないでしょうか。

  1. 日々の取引を記録する
    • こまめに記録できず、年末や年始にまとめて作業しがち。
    • 過去のレシートや取引を調べたり、思い出すのが大変。
  2. 決算書などの提出書類を作成する
    • 各書類を手作業で作成するのが大変
    • 収入の内訳を部屋ごとに書くのが面倒
  3. 申告手続きを行う
    • e-Taxに転記するのが手間
    • そもそもe-Taxにうまくログインできない

エクセルなどで記帳していると、日々の記録を後回しにしがちで、結果的に年明けに焦ることも多いと思います。

そのうえ、決算書の作成も手作業で行う必要があり、申告直前に修正が発生してしまうことも…。

しかし、クラウド会計を使うと以下のように世界が変わります。

  • 日々の仕訳もスマホから簡単にできる
  • 仕訳に連動して、提出書類がリアルタイムで自動作成される
  • e-Taxへの転記が不要になり、直接ログインしなくても申告可能に

もちろん通常の会計ソフトを使用するだけでもだいぶラクにはなるのですが、クラウドで情報が同期されているクラウド会計の方が圧倒的にラクになります。

比較すると、以下のようなイメージです。

クラウド会計通常の会計ソフトエクセル
日々の取引の記録
提出書類の作成
申告手続き

私はマネーフォワード クラウド会計を用いて日々の記帳、確定申告を行っていますが、実際にどのように行っているのか、写真付きで解説していきたいと思います。


通常期:日々の仕訳処理について

確定申告をスムーズに行う上で、各取引の仕訳処理は欠かせません。

しかし、これを手作業でこまめに記録をつけるのは大変です。

結果として溜め込んでしまい、確定申告の時期になってまとめて処理しなければならず、大きな負担となります。

ただクラウド会計を活用すると、日常の仕訳処理を効率化し、確定申告をスムーズに行うことができます。

なお、仕訳は取引の記録とも言い換えられますが、不動産投資における取引は、大きく以下の2種類に分けられます。

 1. 定期的な取引(主に家賃収入)
 2. 非定型の取引(上記以外)

これらの取引をこまめに記録することは大変ですが、クラウド会計ならこれらを半自動化することができます。

「定期的な取引」の仕訳処理は、ほぼ自動化できる

定期的に発生する取引の代表例が家賃収入や借入返済です。
決まったタイミングで、決まった相手から一定の金額が入ってくる、もしくは支払う取引ですね。

なお、クラウド会計の最大の特徴は、クレカや銀行口座を会計ソフトに連携できることです。

クレカや口座が連携できると何がすごいのかというと、それぞれの取引明細が会計ソフトと同期され、取引日付・金額などの情報が自動で記録され、仕訳を提案してくれるのです。

つまり、通帳やクレカ明細とにらめっこし、エクセルや会計ソフトに転記する手間を省くことができます。

具体的に行う作業としては以下の通りです。

1.銀行口座を連携する
家賃などの入出金が自動で取得され、手入力や日付・金額の確認作業が不要に。

2.仕訳を確認して登録(約10秒で完了)
システムが自動で分類した仕訳をチェックし、ワンクリックで登録。

3.自動仕訳ルールを設定する
毎月同じ取引が発生する場合、自動仕訳ルールを設定すればさらに時短可能。

特に3つめの「自動仕訳ルールの設定」を行うと、仕訳処理が激的にラクになります。
一例として、私の家賃の入金明細と仕訳の内容をお見せします。


日付、金額、勘定科目、取引先名(摘要)の情報が仕訳として記録されていますが、私は一切手入力をしていません。クラウド会計が設定したルールに基づいて、自動で仕訳を提示してくれています。

あとは数値の内容などを確認し、合っていれば登録を押すだけです。
私の場合、月末に10分ほど作業するだけで、その月の決算を締めることができています。

このようにクラウド会計を活用することで、毎月の仕訳処理にかかる時間を大幅に削減できます。

「非定型の取引」も、スマホで簡単処理

家賃収入以外の取引、例えば修繕費の支払いや備品購入、交際費など、主に領収書が発生する取引が「非定型の取引」に該当します

領収書が出るたびにパソコンを開いて、仕訳を打つ、というのも面倒ですよね。

しかし、マネーフォワードやfreeeならスマホアプリからも簡単に仕訳を登録することができます。
作業としては以下の通りです。

1.スマホアプリを開く
外出先でも手軽に作業可能。

2.レシートをカメラで撮影
AIが勘定科目などを推測し、仕訳を提示してくれるので、手入力の手間が省ける。

3.仕訳を確認して登録
内容をチェックし、登録ボタンを押すことで完了。

実際の画面をお見せするとイメージが湧くかと思うので、ガソリン代のレシートを仕訳登録したときの画面をお見せしたいと思います。

まずはマネーフォワード クラウド会計のアプリを開き、以下の通りレシートの写真を撮ってみます。

写真を撮ると、「画像解析中」となり、仕訳に必要な情報を読み取ります。

そしてこちらが解析結果です。


日付・金額・勘定科目、そして摘要には「ENEOS 土浦神立SS」との記載まであります。
これらは全部自動で入力され、内容に間違いがなければ右上の登録を押すだけです。

なお、一連の作業にかかった時間は30秒程度です。
もちろん、たまに解析結果が間違えていることもあるので、そのときは修正する必要がありますが、パソコンを開いて手打ちするよりかは遥かに楽になるのは想像できたのではないでしょうか。

また撮影した領収書は自動でアプリ内に電子保存されるため、領収書の紙保存も必要なくなります。

ここまでくると、もういいことしかないです。
またこれは領収書の情報から仕訳を起こしていますが、クレカや口座からの取引であれば、そちらの明細に領収書を写真添付して、仕訳を登録することも可能です。

このように、アプリも併用してクラウド会計を使うことによって、手元にレシートをため込むことなく、都度発生した取引を無理なく、こまめに仕訳処理をすることができます。

これで年末年始にしんどい思いをしながら、仕訳処理する必要もなくなります。

確定申告期:申告作業について

通常期の仕訳処理を終えたら、いよいよ確定申告の準備です。

申告期間は例年 2月15日~3月15日 の1カ月間です。
準備不足で迎えると大変な思いをすることになります。

申告作業が大変な理由

なお、おさらいにはなりますが、確定申告の際に提出が必要な書類は以下の通りです。

青色申告(65万円控除)青色申告(55万円控除)青色申告(10万円控除)白色申告
確定申告書
決算書(または収支内訳書)
(収支内訳書)
収入の内訳
貸借対照表
減価償却計算書
複式簿記での記帳
e-Taxまたは優良な電子帳簿保存

青色申告で65万円控除を受けようとするには、上記の7つの要件を満たす必要があります。

申告作業が大変なのは、これらの書類を各書式に合わせて作成するところにあります。

貸借対照表なんかは簿記の知識をかじってても作成するのはしんどいですし、収入の内訳は一部屋毎に年間の売上額をまとめるのもかなり手間です。

そしてこれらをe-Taxの形式に沿って手入力する必要があるのですが、基本的に国がつくっているサイトなのでUIが優れてなく、ストレスと手間との戦いになります(とはいえ数年前と比較するとかなり改善はされてきている気はしますが)。

このように、普通にe-Taxから申告しようとすると、それだけで大仕事になるのですが、クラウド会計であれば一瞬で終わります。

というのも日々の仕訳処理でこれらの提出書類は自動作成されてますし、e-Taxともデータ連携が可能なので、クラウド会計のアプリ上で申告作業を完結することができます

e-Taxに直接ログインする必要もありません。

具体的な手順について、解説していきます。

クラウド会計を使った申告作業

通常期における仕訳処理がきちんと為されていれば、確定申告に必要な書類はほとんど作成を終えていることになります。

そのため、あとは単純に申告だけをすれば大丈夫です。
申告の流れは以下の通りです。

クラウド会計を用いた申告の流れ

1.クラウド会計で必要な情報を入力
主には「収入の内訳」と、源泉徴収票の情報を入力(サラリーマンの場合)

2.アプリに移動し「申告する」を選択
データはクラウドで同期されているので、再入力の必要なし

3.申告内容を確認する
提出書類の最終確認を行い、必要があれば修正

4.マイナンバー情報を連携する
e-Taxと情報を連携するため、マイナンバー情報をアプリ上で登録

5.マイナンバーカードをスマホで読み取り、申告書を提出

決算書や貸借対照表などは既に自動で作成されているので、別で作成する必要はありません(申告情報に自動で連携されます)。

サラリーマンの場合、給与収入などの情報を源泉徴収票の内容をもとに入れる必要がありますが、それを加味しても30分くらいで申告作業を終えることができます(専業大家なら10分くらいで終わるかもしれません)。

「収入の内訳」については、残念ながら一部屋ずつ手入力が必要になりますが、これもクラウド会計上に前年情報があればコピーすることができるので、一度手入力しておけば、翌年度は入力作業を大幅に減らすことができます。

ちなみに、以下はアプリ上で申告を終えたときの画面です。


私の場合、納税が発生しなかったので、申告開始の2月17日より早く提出したのですが、実際にかかった時間は30分程度でした。

エクセルで管理していたときは、申告だけで丸一日かかっていたので、便利な世の中になったなぁと、ひしひしと感じます。

まとめ

確定申告は不動産投資家にとって避けて通れない作業ですが、クラウド会計を導入することで、その負担を大幅に軽減できます。

特に、日々の記帳を自動化し、申告までのプロセスをスムーズにすることで、余計な時間を削減し、本業に集中できるようになります。

クラウド会計のメリットをまとめると、以下の通りです。

日々の取引がほぼ自動で記帳される
領収書の整理がスマホで完結
確定申告書類が自動作成される
スマホアプリで簡単に申告できる

確定申告に苦労している方は、これを機にぜひクラウド会計の導入を検討してみましょう!

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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